「転職したいけれど何から始めればいいかわからない」「どうしたら良い職場が見つかるのかわからない」という看護師の人は多いのではないでしょうか。
とくに、現職を続けたままだと情報収集の時間もさほど取れず転職を先延ばしにしがちです。
この記事では、転職をしたい看護師に向けて転職先の選び方やおすすめの転職サイトを紹介します。転職活動の進め方の参考にしてください。
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ここでは、看護師が転職先を選ぶ際に考慮すべきポイントを6つ紹介します。
お給料をチェックするときは、「月給」「基本給」「手当」の違いを理解して求人を読み取ることが重要です。
職種に関わらず、転職する際にお給料の良し悪しのチェックは欠かせません。せっかく転職するなら、なるべく今より条件の良いところで働きたいはず。
単に「月給」と記載されている場合は、残業代や深夜手当などの「手当」がすでに含まれている可能性があります。お給料は「基本給」を確認しましょう。「基本給」には各種手当が含まれておらず、ボーナスの計算の元にもなります。
月給だけが高くても基本給が低いと、ボーナスもあまり受け取れません。たとえば、ボーナスが4ヵ月分だと仮定して、下記のAとBを比べてみましょう。
Aがもらえるボーナスは28万円✕4=112万円です。一方、Bは月給から各種手当5万円を引いた25万円で計算するため、25万円✕4=100万円です。このように、基本給と月給の違いを理解していないと、実際にお給料やボーナスを受け取った際に「思ったより低い」と感じる原因になります。
単に月給が今より高いか・低いかだけでなく、必ず基本給で条件を比較してください。その上で資格手当などの手当がどの程度充実しているのかをチェックしましょう。
休日を比べる際は、「週休2日制」と「完全週休2日制」の違いを理解しましょう。
「完全週休2日制」とは、「毎週必ず2日休める」という意味です。土曜と日曜であったり、水曜と日曜であったりといつ休めるかは職場で異なりますが、必ず毎週2日休めるので月に8日程度休日があります。
一方、「週休2日制」は「1ヵ月の中で週2日休める週が1度以上ある」という意味です。月のうち1回でも2日休める週があれば「週休2日制」と表記できます。
したがって、1ヵ月のうち3週間は週1日しか休日が無いこともあります。一番少ない日数で計算すると、1カ月で5日程度しか休日がありません。
なるべく休日の多い病院に転職したいなら、「完全週休2日制」にこだわって選びましょう。
細かい体制は病院によって異なりますが、看護師のシフトは大きく分けて「二交代制」と「三交代制」があります。
二交代制とは日勤・夜勤の2つの勤務時間に分かれていること、三交代制とは日勤・準夜勤・深夜勤の3つの勤務時間に分かれていることを意味します。
二交代制の夜勤は、基本的に夕方に出勤し仮眠をはさんで朝まで勤務します。三交代制の準夜勤は夕方から深夜まで、深夜勤は深夜から朝まで勤務します。
二交代制は、夜勤の勤務時間が長いというデメリットがあります。17時に出勤して翌朝8時に帰宅する場合、15時間勤務することになります。仮眠時間はあるものの、簡単なベッドや布団の上で2~3時間寝るだけなのであまり疲れは取れません。
ただし、夜勤明けは丸1日休める場合がほとんど。次の出勤までしっかり休息できるメリットもあります。
三交代制の場合は、準夜勤と深夜勤に分かれているため、それぞれの勤務時間は二交代制よりも短時間です。8~9時間程の勤務時間なので、あまり体に負担がかかりません。
一方で、二交代制よりも不規則な睡眠リズムになりやすく、長期間続けるとストレスが蓄積する可能性が。また、準夜勤は退勤が深夜のため、真夜中に家まで帰らなければいけないデメリットもあります。
二交代制と三交代制のどちらが自分に合うのか、しっかり考えて選びましょう。
総合病院のような大規模な病院に勤めたいか、町の小さなクリニックに勤めたいか迷っている人もいるのではないでしょうか。
大規模な病院では、対象とする病気や指導してくれる先輩が多いため、さまざまな経験をしながらスキルを身に付けられるメリットがあります。一方で、入院患者が多く夜勤が大変だったり、忙しくてしっかり休めなかったりする可能性がある点に注意です。
小規模なクリニックでは、基本的に夜勤が無く日勤のみです。また、地元密着型のクリニックであれば、患者一人ひとりときちんと向き合い、コミュニケーションを取りながら治療ができます。新しい知識を獲得する機会は大規模な病院よりも減りますが、特定の知識やスキルを磨きたい場合は小規模なクリニックでも満足できるでしょう。
それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分が何を優先したいのか、どんな働き方がしたいのかをよく考えて選んでくださいね。
離職率とは、一定期間内でどれくらいの従業員が退職したかを表す数値です。離職率が高いほど辞めた人が多いことになります。
離職率はその病院の働きやすさを判断する基準の一つにできます。離職率が高い病院は、休みが取りにくい、人間関係が悪いなどの問題が多いのかもしれません。
しかし、離職率が低いから問題の無い病院、というわけでもありません。そもそも雇っている人数が少なく、採用をほとんど行っていなかったり、転職先が無いから仕方なく働いている人がいたりするケースもあります。
離職率が高い場合は慎重に他の条件と比較しながら検討するべきです。しかし、離職率が低いからといって必ずしも良い病院とは限らないことにも注意しましょう。
子どもがいる人は、独身者と既婚者の割合を確認しましょう。
既婚者が多いほうが、子どもの病気や学校行事などでのシフト調整に対する理解が得やすい傾向があります。お互いに助け合いながら家庭と仕事の両立ができるでしょう。
しかし、既婚者ばかりの場合、休みの希望が重なったりシフトを代わってくれる人がいない可能性があります。そのため、ある程度独身者もいたほうが安心です。
求人を見ただけではわからないので、面接で独身者と既婚者の割合を尋ねてみましょう。
ここでは、おすすめの看護師転職サイトを以下10サービス紹介します。
「レバウェル看護」には日本最大級の求人件数が掲載されています。豊富な求人の種類があるため、希望する条件が細かい人でも理想的な職場が複数見つかる可能性が高いです。
アドバイザーとの面談は電話でOK。わざわざ出かける必要はありません。また、ヒアリング後のやり取りやLINEやメール、ショートメッセージでできるので、仕事を続けながらでも隙間時間を利用しながら転職が進められます。
履歴書の添削や模擬面接での練習、面接の日程調整なども無料で対応。そのため、転職が初めての人でもアドバイザーに頼りながら安心して転職活動ができます。
転職が終わってからもアフターフォローチームが相談にのってくれるので、働き始めてから気付いたことがあっても一人で悩む心配はありません。手厚いフォローを受けながら転職先を検討したい人は、「レバウェル看護」に登録してみましょう。
「看護roo」では求人紹介の他、無料で履歴書の添削や面接の練習のサポートや面接日程の調整などをしてもらえます。電話で10分程度ヒアリングに回答すると、希望に合う求人を紹介してくれます。
「まだ本当に転職するかわからない」という人も、一度アドバイザーに相談してみましょう。サイト内に掲載しているよりも細かい情報を添えて紹介してくれるので、自分で求人情報を読むよりも確実に条件に合う職場が見つかります。今の職場よりも良い条件が見つかり、転職の後押しになるかもしれませんよ。
さらに、10年以上何十万人もの看護師に求人を紹介してきた実績があり、一人ひとりにベストな職場を探してくれます。転職したい病院の条件があいまいな人も、アドバイザーと一緒に自己分析してみましょう。
「ナースではたらこ」には非公開求人が多数あり、サイトに載っていない好条件な病院を紹介してもらえる可能性があります。
登録から就職まですべて無料でサービスが受けられるため、少しでも転職を考えているならぜひアドバイザーに希望条件を相談してみましょう。「働いてみたい」と思っている病院を紹介してもらえるかもしれません。
「ナースではたらこ」は「エリア別担当制」となっており、スタッフはその地域に特化した情報を詳しく知っています。それぞれの地域の病院やクリニックの求人傾向や条件の相場などを細かく教えてもらえます。
もし担当スタッフが合わないと感じた場合は、「あんしんサポート窓口」に相談して変更も可能です。「自分の地域の転職状況に詳しい人に担当になってほしい」という人は、ぜひ「ナースではたらこ」への相談を検討してみましょう。
「医療ワーカー」には看護師専門のアドバイザーが在籍しています。看護師の専門性や市場ニーズを理解しているので、ヒアリングを通して希望条件などを深く掘り下げながら求人を紹介してくれます。
「医療ワーカー」では応援看護師に絞って検索可能。応援看護師とは、人手不足の病院で半年を目安に勤務する雇用形態です。病院との相性が合えば契約終了後に延長するか、常勤スタッフになるかが選べます。
「まずは当面の収入を確保するために働きたい」「本格的に復職する前に期間を限定して働きたい」という人におすすめです。
非公開求人も多数あるので、まずはウェブや電話で希望条件を伝えてみましょう。応募したい病院が見つかれば、履歴書の添削や面接の練習なども行ってくれます。
「ナース人材バンク」は2005年から約16年間看護師の転職をサポートし続けています。
相談したからといって強引に転職を勧められることはありません。現職がその人に一番合っていると判断した場合は、きちんと「現職に残るほうが良い」と、伝えてくれます。
サービスの利用には登録が必要ですが、名前や電話番号など簡単な情報を入力するだけなので1分程度で終わります。転職するか迷っている場合も一度アドバイザーの意見を聞いてみるとよいでしょう。
また、病院との条件交渉などはアドバイザーが代行してくれます。給与や役職など、自分で病院に伝えにくいことがあればアドバイザーにお願いしましょう。万が一入職後にトラブルがあった際もアドバイザーが助けてくれます。
アドバイザーと二人三脚で自分にぴったりな転職先を見つけたい人は、「ナース人材バンク」に登録してみてください。
「Nsキャリア」では、すでにある求人の中から希望に合うものを探すのではなく、希望条件をもとにアドバイザーが病院と交渉をしてくれます。そのため、自分の条件にぴったりと合う職場を見つけやすいのが特徴です。
給料や休日だけでなく、今後のライフプランやキャリアプランもアドバイザーに相談してみましょう。長期的な計画も含めて、一人ひとりにとって理想的な職場を探してくれます。
面接日程の調整などはアドバイザーが行ってくれるので、現職が忙しい人もアドバイザーに任せておけば転職活動を進められます。内定を断る場合もアドバイザーが代わりに伝えてくれるので、気まずい思いはしません。
条件を細かく指定したい人は、ぜひ「Nsキャリア」に相談してみましょう。
「ナースジョブ」では地域の求人に精通した専任のアドバイザーがサポートしてくれます。アドバイザーは各施設の採用担当者と普段からコンタクトを取っているので、最新の詳細情報を提供可能です。
有給休暇取得率や残業の多さ、離職率など、直接病院に聞きにくいことはアドバイザーに聞いてみましょう。
面接対策や履歴書の添削サービスの他、希望勤務先の見学や面接の日程の手配もしてくれます。面接当日に同行もしてくれるため、一人では不安な人はアドバイザーに頼るのがベストです。
また、「ナースジョブ」では非公開求人数が求人全体の約70%を占めています。サイトには載っていない求人が多数あるので、どんな求人があるか知りたい人は無料登録してみてくださいね。
「看護プロ」はとくに関東地方の病院の転職に強い転職支援サービスです。多数の病院や施設と連携しているので、関東地方で転職活動をしている人はぜひ登録してみましょう。
「看護プロ」では現在働いている人や、過去に働いていた人からその病院や施設でのリアルなクチコミの収集に努めています。子育てとの両立のしやすさや休日の取りやすさなど、気になることをアドバイザーに質問してみましょう。最新のクチコミ情報も考慮しておすすめの転職先を紹介してくれます。
さらに、面接対策など内定までのサポートだけでなく、実際に働き始めてからの相談にものってもらえます。新しい職場で不安なときに、優しく話を聞いてアドバイスしてくれるのも心強いですね。
転職活動に不安が多い人は、ぜひ「看護プロ」のアドバイザーにサポートしてもらいましょう。
「ナースパワー」は利用者の採用率91.3%という非常に高い転職成功率が特徴です。「すべての人が就職できる支援」をコンセプトにサポートしており、忙しい人やスキルが不足している人でも転職が成功するよう支援しています。
「自分の経歴で転職できるか不安」「あまり誇れるスキルが無い」という人は、「ナースパワー」のアドバイザーに相談してみましょう。
また、「ナースパワー」は短期での仕事を探している人におすすめです。6ヵ月間の短期勤務の場合、家電付きアパートを手配してくれたり、引っ越し代を支給してくれたりします。
さらに、関東限定で単発アルバイト情報を掲載しており、子育てなどの合間に少しだけ働きたい人にぴったりです。
条件的に転職できるか不安な人や、短期で働きたい人は「ナースパワー」を頼ってみてください。
「ナースネット」は慈恵医大卒の医師が創業した株式会社メディカル・コンシェルジュによって運営されています。医師が創業した会社だからこそ、医療従事者のキャリアプランを真剣に考えたサポートが提供可能です。
「ナースネット」では転職に関することだけでなく、転居や税金・保険の相談にものってくれます。入職後のアフターフォローも充実しているので、転職だけでなく将来や生活に関することも含めて相談したい人は「ナースネット」に登録してみましょう。
「まだ自分の希望条件がよくわからない」という人は、公式ホームページ上の「1分間お仕事診断」を利用してみてください。Yes・Noのどちらかに答えていくだけでぴったりな仕事が診断できます。
サービス名 | 公開求人数 | 対応エリア | 職種 | 雇用・勤務形態 |
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レバウェル看護 | 140,000件以上 | 全国 | 正看護師・准看護師・助産師・保健師 | 常勤(夜勤有り)・日勤常勤・夜勤専従常勤・夜勤専従パート・非常勤 |
看護roo | 60,000件以上 | 全国 | 正看護師・准看護師・助産師・保健師 | 常勤・パート(非常勤)・契約社員 |
ナースではたらこ | 93,000件以上 | 全国 | 正看護師・准看護師・助産師・保健師 | 正職員・正社員・契約社員・パート・アルバイト |
医療ワーカー | 58,000件以上 | 全国 | 正看護師・准看護師・助産師・保健師 | 常勤(夜勤あり)・常勤(日勤のみ)・常勤(夜勤のみ)・ 期間限定契約(応援看護師)・非常勤(パート)・夜勤バイト 派遣 |
ナース人材バンク | ‐ | 全国 | 看護師・准看護師・助産師・保健師 | 常勤(日勤のみ)・常勤(夜勤含む)・非常勤 |
Nsキャリア | ‐ | 全国 | 正看護師・准看護師・助産師・保健師・その他 | ‐ |
ナースジョブ | 30,000件以上 | 全国 | 看護師・准看護師・保健師・助産師・ケアマネージャー・その他 | 正社員・パート(非常勤)・契約社員 |
看護プロ | 8,000件以上 | 全国 | 看護師・准看護士・看護助手・介護士・ 保健師・助産師・栄養士・看護学生・保育士 |
日勤常勤・常勤(夜勤あり)・日勤非常勤・夜勤専従常勤・夜勤専従非常勤 |
ナースパワー | 45,000件以上 | 全国 | 看護師・准看護師・助産師・保健師 | 正社員・パート・派遣・応援ナース・常勤(2交替)・常勤(3交替)・ 日勤常勤・夜勤常勤・日勤パート・夜勤パート |
ナースネット | 14,000件以上 | 全国 | 正看護師・准看護師・保健師・助産師 | 常勤 ・ 派遣 ・ 非常勤・パート ・委託 |
ここでは、看護師転職サイトをおすすめする人としない人について紹介します。
看護師転職サイトの利用は以下に当てはまる人におすすめです。
希望条件をアドバイザーに伝えれば、条件に合う求人をアドバイザーが集めてくれます。現職が忙しく、自分で情報収集をする時間や面接の日程調整をする時間が取れない人は、転職サイトを利用しましょう。
また、サイトだけではわからない離職率なども考慮して応募する病院を決めたい人も、アドバイザーに情報収集してもらうとよいでしょう。
「転職すべきかわからない」「自分に合う職場がわからない」という人にも転職サイトの利用がおすすめ。アドバイザーにヒアリングしてもらいながら自分の希望を確かめていきましょう。
以下に当てはまる人には看護師転職サイトの利用をおすすめしません。
担当アドバイザーによっては、次々と面接まで進められてしまい、自分のペースで転職活動を進められない可能性があります。「長期的にゆっくり進めたい」「少しずつ考えながら進めたい」という人は、転職サイトを利用するとストレスに感じてしまうかもしれません。
また、「すぐにでも転職したい」と伝えて登録すると、毎日のように多くの求人情報を紹介される可能性があります。もちろん担当アドバイザーによるため一概には言えませんが、余計な連絡を一切受け取りたくない人は転職サイトを使わないほうがよいでしょう。
看護師が転職する際は、以下の点に着目して求人情報をチェックしましょう。
離職率や独身者と既婚者の割合などは、求人情報には掲載されていないことがほとんどです。より詳しく条件を比較して転職先を選びたいなら、転職サイトを利用しましょう。
忙しい人や自分に向いている職場がわからない人も、アドバイザーに頼りながら転職活動をするのがおすすめです。