戸建てやマンション、土地などの不動産物件の売却を検討するとき、どこの不動産会社に査定をお願いするかが大切です。そんなときに便利なのが、不動産査定一括サイト。
不動産一括査定サイトとは、物件を一括で複数の不動産会社に査定依頼できる便利なサービスです。しかし、不動産一括査定サイトは多数あり、「どのサイトを利用すればいいの?」と迷っている人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、おすすめの不動産一括査定サイト10選をご紹介します!不動産一括査定サイトの選び方や査定を行うまでの流れ、利用する際の注意点も詳しく解説しているので、ぜひ不動産一括査定サイト選びの参考にしてください。
もくじ(クリックで移動します)
ここでは、不動産一括査定サイトを選ぶ際にチェックしておきたい「5つのポイント」をご紹介します。
5つのチェックポイントをそれぞれ確認していきましょう。
不動産一括査定サイトは、サービスによって一度に依頼できる不動産会社の査定数が異なります。多くのサイトは4社以上査定することが可能ですが、中には一度に10社査定を依頼できるサイトもあります。
必ずしも、査定数が多いほど良いというわけではありません。しかし、希望の不動産会社に出会うためにも、いろいろな種類の不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。
「大手を中心に提携している」「ローカルな不動産と提携している」など不動産一括査定サイトには、それぞれの特徴があります。
サイトによって、地域ごとに提携している不動産会社の数に違いがあります。提携数の多さと合わせて、どの地域に強い不動産会社と提携しているのかをチェックしましょう。
不動産一括査定サイトは、提携する不動産会社によって得意とする物件のタイプもさまざまです。
不動産一括査定サイトを選ぶときは、自分の売却したい物件を扱っている不動産会社と提携しているかをよく確認しましょう。 山林や農地など、特殊な物件の売却を検討している方は、多様な物件を扱える大手サイトをおすすめします。
不動産サイトは、大手の有名上場企業が運営しているものや、ベンチャー企業が運営しているものがあります。 サイトの運営会社の情報は、信頼できる不動産と提携しているか、サポートが充実しているかなどを踏まえた上で、判断基準のひとつにしましょう。
ここまで読んで「不動産一括査定サイトを一つに絞れない」という方には、サイトの併用をおすすめします。不動産一括査定サイトは無料で査定できるので、それぞれの欠点を補いたい場合は複数サイトの査定も検討してみてください。
ここからはおすすめの不動産サイトを10選紹介します。同時査定依頼数や対応不動産の種類などを表にしてまとめているので、それぞれの概要の把握に役立ててください。
「すまいValue」は、小田急不動産、東急リバブル、三菱地所ハウスネット、住友不動産販売、野村不動産ソリューションズ、三井不動産リアルティの大手6社が共同運営する不動産売却のポータルサイト。6社合計で全国に900の店舗※があり、近くの店舗で直接担当者と条件や進捗を確認できます。
※2022年4月10日時点(賃貸専門店舗を含む)
提携会社はどれも大手のため、実績や豊富なノウハウをもとに物件の調査や資金計画の作成をおこなってくれます。仲介サポートの他にも、成約時や成約後のトラブルにも対応したサポートも充実しているのもうれしいポイントです。
公式ホームページで必要項目を入力すると、大まかな売却価格が把握できるので、大手不動産会社に依頼したい人はぜひ利用してみましょう。
ソニーグループのSREホールディングス株式会社が運営している「SRE不動産」。「片手仲介」を採用しており、売却専門エージェントが売主に寄り添った交渉をしてくれるのが特徴です。
不動産の売買仲介は、売主と買主の両方から手数料をもらう「両手仲介」が一般的です。そのため、仲介業者はどちらにとっても良い取引となるように配慮しなければいけません。
一方で、売主のみ仲介する「片手仲介」なら買主の利益は仲介業者に関係ないため、きちんと売主側のメリットが大きくなるように交渉や手続きができます。 関東・関西圏の不動産売却をしたい人は、売主の利益のために尽力してくれる「SRE不動産」での一括査定を検討しましょう。
「LIFULL HOME'S」は不動産会社の情報が豊富に掲載されているのが特徴。査定前にそれぞれの強みを知ることで、自分にピッタリの会社を選びやすいと好評です。
掲載しているのは独自の基準に則った会社のみ。より安心で正確な情報を提供しています。
さらに、「LIFULL HOME'S」は不動産会社に直接会わずに売却の相談が可能。感染症が不安な人や、忙しくて対面での面談の時間が取れない人は、オンラインでの相談を利用しましょう。
提携会社は、相鉄不動産販売株式会社や三菱UFJ不動産販売株式会社など大手不動産会社から、地方の中小規模の不動産会社も含め、3,700社以上と提携しています。地方の物件売却を検討している方は、ぜひ利用を検討してみましょう。
「イエウール」は利用者数が多く、年間20万件以上の売却が成立しています。
その理由のひとつは、大手不動産会社だけではなく、地元密着型の不動産会社とも多数提携していること。全国47都道府県に対応しており、どの地域の物件でも査定可能です。他のサイトではあまり不動産会社が見つからなかった地域の人も「イエウール」なら、あなたの地域に対応した不動産会社が見つかるかもしれません。
「イエウール」では、利用者からのクレームの多い不動産会社とは契約を解除する取り組みを行っています。信用できる不動産会社に査定を依頼したい人は、「イエウール」で査定を依頼しましょう。簡単な項目を入力するだけなので、60秒で依頼が完了します。
「ズバット不動産売却」は、グループ累計利用者数が1,800万人を突破しており(2021年11月時点)、多くのユーザーに指示されている不動産一括査定サイトです。
全国の「マンション」「戸建て」「土地」「一棟マンション」「一棟アパート」「一棟ビル」など、幅広い不動産物件に対応しているので、地方の大型物件の売却を検討している人にもおすすめです。
また、情報セキュリティマネジメントシステムの国際認証基準である「ISO27001」の認証を、運営会社の株式会社ウェブクルーは取得しています。個人情報の扱いが心配な人も安心して使えるサイトです。
「SUUMO」はリクルートが運営する不動産ポータルサイト。10社に同時依頼ができる※ので、「SUUMO」を通して査定を依頼すれば少ない手間で不動産会社の比較が可能です。
大手不動産会社から地元に強いローカルな不動産会社まで提携しているので、都市部だけでなく地方に物件がある人も「SUUMO」なら査定可能です。
「SUUMO」では、全国のエリア売却価格の相場をマンション・一戸建て・土地ごとに確認する事ができます。専有面積や間取り、築年数などをかけ合わせれば売却価格相場が把握できるため、査定を依頼せずに概算を知りたい人はぜひ確認してみてください。
また、「SUUMO」のサイトには初めて物件を売却する人へ向けたアドバイスや、売却経験者のアンケートなどのコンテンツが充実しています。売却の流れや注意点の参考のためにも、ぜひ「SUUMO」をチェックしてみましょう。
※査定可能会社数は物件所在地によって異なります
「HOME4U」はNTTデータグループが運営する査定サイト。個人情報に対する扱いに力を入れていることもあり、選んだ不動産会社以外からの連絡が来ることはありません。
大手企業以外に地域密着型の中小企業とも提携している「HOME4U」。多種多様な不動産会社と提携しているため、いろいろな不動産会社の査定を比較したい人は「HOME4U」に依頼しましょう。
なお、「早く売却するコツを知りたい」「本当に売却できるか不安」など疑問や悩みがある場合は、電話で専用窓口に相談ができます。不動産売却について詳しく教えてもらいたい人は、「HOME4U」への査定を検討しましょう。
「おうちクラベル」の大きな特徴は、AIによる査定が受けられる点です。不動産の一括査定入力をすると、各不動産に依頼ができるだけでなくAIがすぐに査定価格を算出してくれます。不動産会社からの連絡を待っている間に目を通して、相場の参考にしましょう。
「おうちクラベル」では大手企業からフランチャイズ企業、ローカルな中小企業までさまざまな不動産会社と提携しています。実績のある不動産会社と多数提携しているので、スムーズに売却まで進めてくれる不動産会社がきっと見つかるでしょう。
なお、「おうちクラベル」はソニーグループで東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営しています。個人情報を保護するためのシステムを構築して管理しているため、セキュリティ面で安心したい人にもおすすめです。
2006年にSBI不動産ガイドとしてスタートした不動産一括査定サイトの「リガイド」は、独自の審査で、提携不動産会社を900社に厳選しています。
大手企業から地域密着型まで、幅広い不動産会社と全国で提携しており、事務所の一室などの物件も、多様な不動産会社の査定額を比較できます。
どのような実績があるのか知りたい人は、公式ホームページの「お客様の声」を見てみましょう。ユーザーの写真付きで「リガイド」を利用した経験談が掲載されています。査定額と売却額の比較もでき、自分が売却する際の具体的なイメージがつかめるでしょう。
Yahoo!のアカウントを持っている人は、査定依頼フォームでYahoo!から情報を引き継げるため簡単に入力完了できます。
シンプルな操作で査定を依頼したい人は、「リビンマッチ」の利用がおすすめです。
「リビンマッチ」では、質問に答えていくだけのチャット形式で、最短45秒で必要項目の入力が完了。最大6社に査定が依頼できます。専用アプリも用意されており、位置情報から簡単に査定依頼が可能です。物件種別ごとに、近隣物件の相場もあわせて確認できますよ。
さらに、「リビンマッチ」には仲介料の仕組みや不動産の価格と種類などを解説したコラムが多数掲載されています。今後の流れの参考になるので、査定を依頼する前に一度サイトをのぞいてみましょう。
上記で紹介した不動産一括査定サイトを、一覧表にしてまとめています。それぞれの基本情報の比較に使用してください。
サイト名 | 同時査定依頼数 | 提携会社数 | 対象エリア | 対応不動産の種類 | 運営会社 |
---|---|---|---|---|---|
すまいValue | 6社 | 大手6社 | 全国 | 戸建て・マンション・土地・その他 | 小田急不動産(株) 住友不動産販売(株) 東急リバブル(株) 野村不動産ソリューションズ(株) 三井不動産リアルティ(株) 三菱地所ハウスネット(株) |
SRE不動産 | ー | ー | 東京都・神奈川県 千葉県・埼玉県 大阪府・兵庫県 京都府・奈良県 |
マンション・戸建て | SREホールディングス株式会社(ソニーグループ) |
LIFULL HOME’S | ー | 3,700社以上 | 全国 | マンション・一戸建て・土地 投資用(一棟物件)・投資用(区分所有) 倉庫・工場 |
株式会社LIFULL |
イエウール | 最大6社 | 2,000社以上 | 全国 | 分譲マンション・一戸建て・土地 一棟アパート・一棟マンション・区分マンション 一棟ビル・区分所有ビル |
株式会社Speee |
ズバット不動産売却 | 最大6社 | ー | 全国 | マンション・戸建て・土地 マンション一棟・アパート一棟 ビル一棟・その他 |
株式会社ウェブクルー |
SUUMO | 10社 | 2,000以上 | 全国 | マンション・一戸建て・土地 | 株式会社リクルート |
HOME4U | 最大6社 | 1,800社 | 全国 | マンション一室・一戸建て・土地 ビル一室・店舗・事務所・倉庫・マンション一棟 アパート一棟・ビル一棟・その他 |
株式会社NTTデータ・スマートソーシング |
おうちクラベル | 最大15社 | ー | 全国 | マンション・土地・戸建て・一棟マンション 一棟アパート・その他建物 |
SREホールディングス |
リガイド | 最大10社 | 800社以上 | 全国 | マンション・一戸建て・土地・アパート一棟 マンション一棟・事務所一棟・ビル一棟 事務所一室・ビル一室・その他 |
株式会社ウェイブダッシュ |
リビンマッチ | 最大6社 | 1,700社以上 | 全国 | 分譲マンション・一戸建て・土地 一棟アパート・一棟マンション・投資マンション 一棟ビル・区分所有ビル・店舗・工場 倉庫・農地・その他 |
リビン・テクノロジーズ株式会社 |
ここでは、不動産一括査定サイトの利用をおすすめする人としない人について紹介します。
以下に当てはまる人は不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。
査定依頼の手間を最小限にしたい人は不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。一度に複数の不動産会社に依頼できるため、自分で各不動産に連絡する手間はありません。
1,000社以上の不動産会社と提携していることが多い査定サイト。あまり不動産関係に詳しくない人も、不動産一括査定サイトを使えば、大手不動産会社以外にもローカルな不動産会社の中からも査定額を簡単に比較できます。
さらに、多くの不動産一括査定サイトが、提携する不動産会社に一定の基準を設けており、悪質な業者は契約を解除するなどの措置をとっています。売却までの手続きでトラブルを避けたい場合は、不動産一括査定サイトに掲載されている信用できる不動産会社に査定を依頼しましょう。
「とりあえず査定額だけ知っておきたい」という人も、不動産一括査定サイトを利用することで、不動産の価値を把握することができます。直接不動産会社に尋ねるより査定サイトを利用したほうが気軽に依頼ができます。
以下に当てはまる人には不動産一括査定サイトの利用をおすすめしません。
一部の不動産一括査定サイトを除き、査定依頼には氏名や電話番号、メールアドレスなどの個人情報の入力が必須です。「必要不可欠な場合を除いてネットで個人情報を入力したくない」という人は、不動産一括査定サイトの利用に向いていません。
また、不動産一括査定サイトを利用すると、査定を依頼した不動産会社からは営業電話がかかって来る可能性があります。営業電話を受け取りたくない人も、不動産一括査定サイトの利用は不向きです。
上記に当てはまる人は、不動産一括査定サイトでそれぞれの不動産会社の情報を集めつつ、サイトを通さずに直接査定を依頼するとよいでしょう。手間はかかりますが、個人情報の保護や営業電話の回避が可能です。
不動産一括査定サイトで査定を依頼するときは、下記の流れで進みます。
査定を依頼するときは、まず物件情報を入力します。不動産の情報が正確な必要があるので、事前に確認しましょう。一般的に下記の情報が必要です。
物件情報の入力が完了したら、不動産会社を選択します。同時に依頼できる不動産の数はサイトによって異なります。なるべくさまざまな査定結果を受け取るために、大手と中小企業を組み合わせるとよいでしょう。
3日~1週間程度で、不動産会社によってメールや電話などで査定結果の連絡がきます。電話での連絡を受けたくないときは、査定を依頼する際備考に「メールでの連絡希望」と記入しましょう。※一部の査定サイトでは備考欄がない場合があります。
より詳しい査定を依頼したい場合はそれぞれの不動産会社にコンタクトを取り、訪問査定の日程を調整します。不動産会社によっては、査定当日の立ち会い不要な場合もありますが、もし立ち会う場合は、担当者に査定で気になることを質問してみましょう。
査定が終わったら数日後に結果が届きます。複数の査定結果を比べ、より査定額の高いところや対応が丁寧なところなどに決定しましょう。
不動産一括査定サイトは便利ですが、以下の点に注意しましょう。
査定依頼後に届いた金額は「売却額」ではありません。あくまでも不動産会社による売却予想額であり、査定額よりも低い金額で売却される可能性は十分にあります。
中には、契約を取るためにわざと高い査定額を出す不動産会社もあるので、複数の不動産会社の査定額の中から相場を見極めましょう。 さらに、不動産一括査定サイトを利用する際は大量の連絡が来ることを前提として使うことが大切です。同時査定依頼数はサイトによってさまざまで、数に制限がないサイトもあります。
無制限に依頼できるからといって一度に多数の不動産会社に依頼を出すと、何十件もの電話やメールを受け取ることになります。一度に大量の連絡をもらっても対応しきれず、良い査定を見逃してしまうかもしれません。
サイトの同時査定最大依頼数に関係なく、自分が連絡に対応できる範囲に絞るよう注意してください。
一括査定を依頼したとしても、査定額に満足しなかった場合は売る必要はありません。不動産一括査定サイトの利用方法は様々で、そもそも所有物件の価値を知るためだけに査定をすることも可能ですよ。
不動産一括査定サイトは、情報提供料として査定依頼を出した不動産会社からお金をもらっています。そのため、無料で不動産一括査定サイトを運用することができるのです。
今回紹介した中で、LIFULL HOME’Sは物件情報のみの登録で「匿名査定」ができるので、個人情報を教えたくない人におすすめです。
不動産一括査定サイトを選ぶときは、以下の点を考慮しましょう。
査定依頼の手間を省きたい人や、不動産会社に詳しくない人などは、不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。ただし、個人情報の入力が必要なことや、営業電話がかかって来る可能性があることに注意しましょう。
また、査定額がそのまま売却額になるわけではないことにも気を付けてください。査定額よりも大幅に売却額が下がらないよう、複数の不動産会社の査定額から相場を見極めることも大切です。
不動産一括査定サイトによってさまざまキャンペーンや特典もあります。売却したい物件の条件に最適な不動産一括査定サイトを選び、物件の査定を依頼しましょう。